JA埼玉みずほ

金融機関コード 4859

家庭菜園

取れたてが甘くておいしいスイートコーン

園芸研究家●成松次郎

家庭菜園

 スイートコーンは温暖で強い日光を好む強健な野菜です。雄花が雌花より先に咲き受粉のタイミングがずれやすいため、集団で育てることが実入りを充実させるポイントです。

品種

 「みわくのコーンゴールドラッシュ」(サカタのタネ)、「おひさまコーン」(タキイ種苗)やバイカラーと呼ばれ黄色と白色が混じっている「ゆめのコーン」(サカタのタネ)などがあります。

栽培時期

 遅霜の心配のない4月下旬〜5月中旬が種まき期で、寒冷地では5月中旬〜6月中旬です。

土作り

 畑1平方m当たり苦土石灰100gをあらかじめ散布しておきます。次に、畝幅80〜90cmを取り、深さ20cm程度の溝を切ります。この溝1m当たり化成肥料(N-P-K=10-10-10%)150gと堆肥1kgを施し、土とよく混ぜておきます。2条まきでは、幅90〜100cmのベッドを作り、1平方m当たり化成肥料200gと堆肥2kgとを全面に施し、土とよく混ぜておきます。そして、ベッドを平らにならした後、早まきではポリマルチをします(図土作り)。

種まき

 株間30cm程度1カ所3〜4粒の点まきします。ハトに食べられないように、寒冷しゃや不織布のべた掛けをしましょう。なお、1〜2株の栽培や1列だけでは、花粉が不足しやすいので10株以上、または2列以上の集団で栽培してください。

管理

 草丈10〜15cmで間引く苗を切り取り、1本立てにします。追肥は草丈50〜60cmの頃、畝1m当たり化成肥料50gを列の片側に与え(ベッドでは1平方m当たり100gをベッドの両側)、株元へ土寄せします(図 追肥・土寄せ)。そして、上の雌穂を残し、下に付く穂を全て除き、1本1穂にすれば大きい穂になります。なお、脇芽は特に取り除く必要はありません(図 雌穂のかき取り)。

病害虫防除

 雄花がつき始めたころにアワノメイガが葉裏に産卵し、大きくなった幼虫は雄穂や雌穂(子実)に食入します。茎や子実に入り込んだ幼虫を防除するのは困難なので、雄穂が伸びだす頃に殺虫剤を散布します。

収穫

 絹糸が出てから3週間ほどたち、絹糸が褐変して先端の子実が乳白色に着色した頃です。早朝に収穫し、収穫後は急速に甘味が減少するため、早めに冷蔵庫に入れましょう。もちろん、すぐにゆで上げて食べるのが一番です。

※関東南部以西の平たん地を基準に記事を作成しています。

成松次郎(なりまつじろう)
神奈川県農業技術センター等で野菜の研究と技術指導に従事後、(一社)日本施設園芸協会で施設園芸及び加工・業務用野菜の生産・流通振興に携わる。現在、園芸研究家。