カリフラワーのまきどきと苗作り
早くから人々に親しまれながら、仲間のブロッコリーに押されて消費は減少気味でしたが、最近は見直されて人気も回復傾向です。色の白さと歯触りが身上ですが、黄緑、紫色などの品種も加わり、用途も和・洋・中と広がって、育てる楽しみも多くなってきました。
種まきの適期は7月中旬?8月上旬(関東南部以西の平たん地の場合)ですが、暖地では遅めの7月下旬からにします。
品種の早晩生の違いは極めて大きく、極早生では定植後45?50日、中早生は65?75日、晩生では90?100日余りかかるので、よく調べて品種を選びましょう。早取りを狙うには極早生を選び、まきどきを7月上旬に繰り上げます。
種まきは育苗箱に条まきし、本葉2枚のころ苗床に移植するか、128穴のセルトレイに2?3粒ずつまき、育つにつれて一本立ちにするかの、いずれかにします。暑い盛りですので、苗の上方にはよしずや、遮光用のネット資材を風が通るように掛けます。育苗箱やトレイは強い日差しのときは木陰に置くなど、涼しくします。
夏は乾きやすいので、かん水不足にならないようにしますが、日中は避けて朝夕の涼しいうちに行うようにしましょう。暑いさなかにたくさん水をやると、立枯病が発生する恐れがあります。
苗床なら本葉5?6枚、セルトレイなら本葉3枚に育ったころが畑への定植適期です。苗には前もって十分かん水し、根鉢(植物を掘り出したときに根の周りについてくる土)を十分つけ、断根しないように注意して植えつけましょう。
良質の大きい花蕾(からい)を取るには、畑の準備も大切です。畑は前もって完熟堆肥(たいひ)を十分施して耕し込んでおき、元肥は溝を掘って油かす、化成肥料を施します。
秋に入ると雨が多くなるので、水はけが良くなるように整地します。周囲には排水溝を設け、畝を高めに作っておきましょう。深植えは避け、株元が少し高くなるように植えるのが最適です。